循環器ジャーナル<U40世代が描く心不全診療の現状と未来位〜基礎研究を識り、臨床を素心深考する>

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心不全患者数が爆発的に増加するなか,治療選択肢も新規内服薬,カテーテルによる弁膜症 治療,植え込み型補助人工心臓,心筋シートなど多岐にわたり,複雑化している. そのようななか,臨床医は現場で使用可能な知識や患者の救命に不可欠の技術を得ることに 時間,労力を要し,背景に存在する病態を学ぶことが難しい現状があるように思われる.本書は,同様の立場で心不全臨床の第一線で働く執筆者が,既存の知識を整理することで課 題を明らかにし,基礎研究者の見地から課題に対しての病態生理についての知識を上書きする ことにより,経験則でなされてしまう傾向にある心不全診療を振り返り,考える契機とするこ とを念頭に企画した.

 

各疾患の reviewが基礎の見地で裏打ちされており,臨床を 素心深考(飾りなき純粋な気持ちで深く考える)するための良書である.  心不全の基礎と臨床の架け橋的なこの一冊をぜひ手に取ってご覧ください。