第24回 日本心不全学会学術集会 (2020.10 Web開催)

今年の心不全学会はweb開催に変更となりました。今年もU40心不全ネットワークは1日枠をいただき、共催セッションを開催の予定です。たくさんの皆様のご参加をお待ちしております。

U40心不全ネットワーク企画 1  “心不全をいかに診断するか?〜背景疾患鑑別のための適切な検査計画を立てる”

(座長:大阪大学 千村美里、一宮市立市民病院 澤村昭典)

【企画趣旨】心不全治療においては、心不全という状態への介入と心不全をもたらす背景疾患(etiology)への介入という二つの柱を意識する必要がある。心不全の背景疾患の鑑別は、身体所見や問診、心エコー・心電図などの基本的な検査をもとに「当たり」をつけて追加検査を行なっていくため、より効率的で正確な検査計画が重要となる。今回のセッションでは、臨床現場で普段から心不全と立ち向かうU40の先生が、心不全をもたらす背景疾患を、各検査を用いていかに鑑別しているかを解説していただく。合わせて“心不全を診断する”という視点での各検査法の適切な読み方を解説する。

【演題予定】

  1.  U40心不全ネットワークセッション趣旨   一宮市民病院 澤村昭典
  2. 心不全をいかに診断するか?〜上手な検査計画の立て方  聖隷浜松病院 齋藤秀輝
  3. 心エコー:LVEFしか見ていないあなたに教える、心不全レポートの正しい読み方 順天堂大学 鍵山暢之
  4. 右心カテーテル:カテーテル所見を理解して心不全の血行動態を正しく理解しよう 奈良県立医科大学 石原里美
  5. 心臓CT,心臓MRI,心筋シンチ:心不全の診断に各検査を活かす。 北里大学 鍋田健

U40心不全ネットワーク企画 2  “心不全をいかに治療するか?〜臨床的病態に基づく急性心不全治療を解説。救急外来で医師は何を考えているのか”

(座長:名古屋大学 近藤徹、手稲渓仁会病院 佐藤宏行)

【企画趣旨】急性心不全患者の初期収縮期血圧を心不全の病態判断指標の一つとし、治療を開始するアプローチ法としてクリニカルシナリオがある。このアプローチ法は大変簡便な方法であるが、実際、収縮期血圧だけでは病態をくっきりと鑑別することができないのが急性心不全である。今回のセッションでは、普段から救急外来の現場で急性心不全と立ち向かうU40の先生が、どのようにして収縮期血圧だけではない臨床的病態に基づき患者の状態を把握し、治療をしているのか、各薬剤の適切な使用方法含め、概説する。

【演題予定】

  1. 心不全をいかに治療するか?〜クリニカルシナリオlike分類を用いた臨床的病態評価          一宮市立市民病院 澤村昭典
  2. 血管拡張薬:血管収縮の病態   東邦大学医療センタ-大森病院 松本新吾
  3. 利尿薬:体液貯留の病態    岩手医科大学 那須崇人
  4. 強心薬、補助循環:低心拍出の病態   JCHO 九州病院 加来秀隆

U40心不全ネットワーク企画 3  “症例検討セッション”

座長 兵庫県立姫路循環器病センター 大石醒悟、大阪大学 谷口達典

2017年の心不全学会で開催したU40 Heart Failure Japan Championshipのリバイバルの開催を当初予定しておりましたが、ネット開催への変更に伴い昨年に引き続き“症例検討セッション”を開催することとなりました。現場で活躍するU40の先生から症例発表いただき、今年も活発な議論を予定しております。

①若年重症HFrEF症例

発表者:大阪医科大学 津田浩佑

②高齢心不全症例

発表者:順天堂大学 加藤隆生

コメンテーター 

①近藤徹(名古屋大学)、門田宗之(徳島大学)

②佐藤宏行(手稲渓仁会病院)、柴田龍宏(久留米大学)

総括 佐藤直樹先生(かわぐち心臓呼吸器病院)

U40心不全ネットワーク企画4  “U40が発信する臨床研究”

(座長:久留米大学 柴田龍宏)

【企画趣旨】U40心不全ネットワーク初の前向き多施設観察研究、REALITY―AHF(registry focused on very early presentation and treatment in emergency department of acute heart failure syndrome)は、多くのエビデンスを世界へ発信してきた。またU40心不全ネットワークのメンバーの中には日本国内にとどまらず、世界でも活躍し、エビデンスを発信している者もいる。今回のセッションでは、世界を相手に勝負をするU40心不全ネットワーク所属医師に講演をお願いし、彼らの経験や世界へ発信したエビデンスをと共有すると同時に、若手医師やコメディカルへ、臨床研究に対する熱い想いをお届けする。

【演題予定】

(1)「Reality-AHFから発信されたエビデンスをshareしよう」 順天堂大学 末永祐哉

(2)「海外での臨床研究経験をshareしよう」 千葉大学 加藤賢